スタートアップにおけるOKRの強みとは？ なぜあなたのチームを無駄な道に迷わせないのか？
先週、とあるスタートアップ企業の創業者からこんな相談を受けました。「うちのチームは10人しかいないけど、毎日が忙しくて、成果がバラバラなんだよね。」正直、こうした状況はよくあります！OKRという仕組み、要するに「どこに向かうか」「どうすればそこに到着したと言えるか」が全員で共有される仕組みなんです。たった数文字のアルファベットですが、スタートアップにとってはまさに救世主ともなり得ます！
OKRって一体何？ KPIとの違いは？
OKRの正式名称はObjectives and Key Results、簡単に言うと「目標＋キーリザルト（結果指標）」です。例えば、あなたがダイエットしたいとして、「3ヶ月で10kg痩せる」というのが目標（Objective）、「毎週5回ランニングする」「毎日ご飯を1杯少なく食べる」といった具体的な行動がキーリザルト（Key Results）になります。一方KPIは、上司が与える「今月は必ず100km走れ、できなければ減給」といった感じ。
つまり、OKRはナビゲーションのようなもので、迂回しても迷子にならないようにしてくれる。KPIは監視者の鞭のようなもので、期限や量をキッチリ守らせるためのツール。スタートアップの場合、試行錯誤コストが高いし方向転換も早いので、KPIだと社員が潰れてしまうこともありますし、OKRの方が創造性を引き出せるんです。
スタートアップ企業にとってOKRが必要な理由
目標が明確になり、リソースを無駄にしない
スタートアップが持っているヒト・モノ・カネといったリソースは限られています。ちょっと前にお手伝いした生鮮食品EC企業では、導入前は会議でケンカばかりでしたが、OKR導入後、「半年以内に地元20のコミュニティに展開する」という目標を設定し、それを「3ヶ月以内に配送システムテスト完了」「毎月3つの新しい地域との提携成立」といった形に分解しました。すると3ヶ月経つ前にユーザー数が倍に！集中力って、網を使った漁よりもずっと効果的なんですね。
数字で見える化することで、実態が見えてくる
昔、OKRを使っていたAIスタートアップの事例で、目標を「製品のユーザー継続率を向上させる」、キーリザルトを「30日以内に40％のリピーター獲得」と設定していました。ところがデータを見ると25％で止まってしまい、すぐに方針を調整できたんです。数値化されていない夢は空論ってことですね、スタートアップには特に当てはまります！
公開されているから、チーム間の摩擦が減る
OKR最大の特徴はその透明性です！社長の目標も、インターンの目標も誰でも見ることができます。教育テクノロジー系の企業で、技術部が「次期ライブ配信機能を完成する」という目標を掲げたら、マーケティング部が即座に対応して「10回のオンラインセミナーを開催する」というキーリザルトを立てたんです。これくらいの連動性があれば、10回の部門横断的な会議よりもよっぽど効果的ですよね！
実際問題、OKRだって万能じゃない
あるクライアントがOKR導入時に「今四半期で利益を300％増やす」という目標を掲げたことがありました。でも実施開始からわずか2週間で破綻してしまいました。覚えておいてほしいのは、OKRは絵空事を描くためのツールではなく、試行錯誤の過程を示すためのものだということです。「業界ナンバーワンになる」とかいう壮大な目標なら、「コア機能をローンチする」「100社以上の初期顧客を獲得する」などの現実的な細かい目標に分解して初めて意味があるんです。進行管理にはGanttableみたいな視覚化ツールを使うのがおすすめですよ。紙面上完璧でも、日々のマイルストーンを押さえなければ意味がないですからね。
